イシモチはやや水っぽい魚だが、ミンチにしたり蒸し物にしたりすると、上品な白身のうまさが引き立つ。また、揚げて水分を飛ばすのも一法。
そこで今回は、素揚げにしたイシモチに、キノコを使い甘酸っぱく味付けしたあんをかけて、中華風の料理に仕上げてみよう。
[材料](4人分)
イシモチ(20センチ級)- 4尾
キノコ類 - 適量
昆布だし、砂糖、酢 - 適量
塩、しょうゆ - 少々
水溶き片栗粉 - 適量
イシモチの空揚げキノコあんかけ
- 分 類スズキ目ニベ科シログチ属
- 学 名Pennahia argentata
- 英 名White croaker
- 別 名ニベ、シログチ、クジ、グチ
釣りシーズン ベストシーズン 釣れる
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
イシモチの空揚げキノコあんかけの作り方
①イシモチのさばき方。ウロコをていねいに落としたら、包丁の刃先を引っかけるようにしてエラを取る。このとき、内臓の一部も一緒に取れる。
②右側の腹の部分に隠し包丁を入れ、残った内臓をきれいに取り除く。このあと、流水で汚れを取り除き、イシモチの下処理は完了。
③下処理したイシモチに粉を付けず、素揚げにする。(このときに、小麦粉や片栗粉を付けても構わない)熱した油に入れ、泡が小さくなったところで一度取り出し、さっと冷ましたのちに二度揚げにして、きれいな揚げ色を付ける。
④あんは、昆布だしに砂糖、酢、少量の塩としょうゆを入れて煮汁とし、沸騰したところで食べやすい大きさに分けたキノコを入れ、一煮立ちさせる。今回はマイタケ、シメジ、エリンギを入れたが、入れるキノコの種類はお好みで。なお、水溶き片栗粉は、火を止めてから加えるとダマにならない。少し甘めに仕上げたあんと、キノコからのだしが、魚の旨味をより一層引き立たせてくれる。
【料理監修:森山 利也】
千葉県富津市で居酒屋「はいから屋」を25年営み、現在は築地場外市場で曜日限定の店「JOJO BAR」をプロデュース。自ら店に立ち旬の魚や自家製の野菜など、新鮮な食材を使った様々なメニューを楽しめる。
そして包丁捌きの基本や海に関わることを学べるリアル「森山塾」も主宰。
また、ベテランの釣り人として各方面で活躍し、豊富な経験と見識を持つ。
上記は森山氏がビギナーにも無理なく作れるものとして紹介していただいたおすすめ料理だ。
【協力:株式会社 舵社】
参考本:スクラップブック of 釣果料理
http://www.kazi.co.jp/public/book/bk04/5126.html
4人の達人が贈る、全38魚種、144種のレシピを掲載
『ボート倶楽部』の連載や特集記事の中から、さと丸、森山塾長、Mr.ツリック、ウエカツ水産の4人が書いた釣果料理の記事だけを厳選&抜粋して集めた単行本。
釣った魚をおいしく食べる達人たちのおすすめ料理を作れば、みなさんの家の食卓が豊かになること間違いなし。
*監修 西野弘章【Hiroaki Nishino】
*編集協力 加藤康一(フリーホイール)/小久保領子/大山俊治/西出治樹
*魚体イラスト 小倉隆典
*仕掛け図版 西野編集工房
*参考文献 『週刊 日本の魚釣り』(アシェットコレクションズ・ジャパン)/『日本産魚類検索 全種の同定 中坊徹次編』(東海大学出版会)/『日本の海水魚』(山と渓谷社)/『海釣り仕掛け大全』(つり人社)/『釣魚料理の極意』(つり人社)