
カジキは、スズキ目カジキ亜目に分類される魚の総称である。温暖な海を高速で遊泳する大型肉食魚で、いずれも上アゴが剣のように長く鋭く伸びているのが特徴だ。食用やトローリングによるスポーツフィッシングの対象魚としても重要な魚種のひとつで、生態や肉質がマグロに似ることから「カジキマグロ」という俗称もあるが、マグロとは異なる分類群である。
日本近海には、本種のほか、メカジキ、バショウカジキ、フウライカジキ、シロカジキ、クロカジキの計6種のカジキの仲間が棲息する。
本種はカジキ類の代表種で、太平洋やインド洋の熱帯・温帯海域に広く棲息している。高密度域は北緯20~30度、および、南緯20~30度、さらに、メキシコからペルーにかけて。太平洋全体でみると馬蹄形の分布をしている。日本近海では、北海道・朝鮮半島以南で見られるが、太平洋側に多く、日本海側では少ない。