
カマスとは、スズキ目カマス科カマス属に分類される魚の総称である。カマス科にはカマス属だけが含まれ、アカカマス、ヤマトカマス、オオカマス、タイワンカマス、オニカマスなど、世界で18種ほどが報告されており、バラクーダ (barracuda)という英名でも知られている。
すべてが南方系の海水魚で、熱帯・温帯の海に広く分布する。沿岸域に棲息していて、サンゴ礁や岩礁の周囲で群れをつくり、活発に泳ぎ回る。食性は魚食性で、イワシなどの魚を襲って捕食する。オニカマスに至っては水中で人が襲われた報告もある。
日本でよく見られるのはアカカマス、アオカマス、ヤマトカマスの3種。一般的に「カマス」「ホンカマス」と呼ばれているのがアカカマス。「ミズカマス」という別名で知られているのがヤマトカマスだ。
アカカマスは房総以南から南シナ海にかけて広く分布するが、ヤマトカマスと混棲することが多い。