
コウイカ科のイカ類は、その名の通り外套膜の内側に硬い甲羅状の骨をもつことが特徴で、スミイカ(正式和名コウイカ)、カミナリイカ、コブシメ、シリヤケイカなどの種類が、国内における釣りの対象として知られている。
本種は、北海道以南の全国各地に分布しており、とくに多く見られるのは太平洋岸では房総半島以南、日本海側では富山湾以南である。そのほか、中国の南部や韓国沿岸にも棲息しているが、学名にjaponicaと付いているように、基本的には日本近海にのみ分布する種である。
スミイカと姿形がよく似ており、墨の量も多く、またスミイカと混ざって釣れたり定置網や底曵網などで獲れるので、市場では区別されずに本種もスミイカとして流通していることが多い。