
トゴットメバルは、条鰭綱(じようきこう)カサゴ目フサカサゴ科メバル属に属する。
メバル属の魚は、沿岸の岩礁域から大陸斜面までさまざまな深さに棲息し、多くの種類が存在する。そのほとんどは北太平洋に分布するが、1種は南太平洋と南大西洋に分布し、4種が北大西洋に分布する。メバル属の多様性がもっとも高い地域は、南カリフォルニアで、56種が確認されている。
魚類学者の松原喜代松博士によると、フサカサゴ科のなかでもっとも魚種類数の多いメバル属は、眼隔(がんかく)域が突出しているか深く窪んでいるか、口を閉じると下アゴが上アゴよりも前方に突出するかしないか、頭蓋骨に棘があるかないかなどによって、ゴマゾイなどが属するヨロイメバル亜属、ウケクチメバルなどが属するサンコウメヌケ亜属、キツネメバルなどが属するクロソイ亜属、そして本種が属するメバル亜属など、10亜属に細分化される(なお、1993年に発行された中房徹次著の『日本産魚類検索』では、亜属には分類されていない)。
メバル亜属には本種のほか、メバル、ガヤモドキ、ハナヤナギ、エゾメバル、ウスメバルの計6種類の魚がいる。
本種は、太平洋側では岩手県より南、日本海側では新潟県より南に分布する。