シーバスルアー・後編【釣り入門(知識ゼロからはじめる)】
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第6回目 シーバスフィッシングで使うおもなルアーを覚えよう!
シーバスフィッシングで使うルアーは数多くあります。そこで、今回は基本的なルアー2種類と、それを補完するための4種類を紹介したいと思います。まずは基本の2種類をしっかりと使えるようにして、さらにいろんな状況に対応できるように、残り4種類のルアーにも挑戦してみてください。なおルアーの色に関しては次の回に紹介します。
STEP15 基本の「ミノープラグ」と「バイブレーション」を使いこなそう!

シーバスフィッシングを始めるのなら、まずは「ミノープラグ」と「バイブレーション」の2種類をしっかりと使えるようにしましょう。

ミノープラグ
ミノープラグ
ミノープラグは大きく分けて、フローティング(浮くタイプ)と、シンキング(沈むタイプ)の2種類に分けられます。フローティングは水に浮くようになっており、シンキングは基本沈むようになっています。シンキングには、一定の水深まで沈むとそこに定位するサスペンド(停止するタイプ)もあります。
フローティングとシンキングは、釣り場の水深によって使い分けることが多いルアーです。使うサイズに関しては、シーバスが捕食している小魚のサイズや、シーバスのサイズによって使い分けます。一例を挙げると、50センチくらいのシーバスを狙うなら、7~9センチくらいのサイズをよく使います。

バイブレーション
バイブレーション
バイブレーションはミノーよりも扁平したスタイルのルアーです。ミノープラグに比べて、簡単に遠くへ飛ばすことができます。とくに向かい風のときに有効なルアーです。基本シンキングとなっているので、浅場から深場までの全層を狙える万能性を持ち合わせています。一方で、バイブレーションの形状と、沈むという特性から、海底に引っ掛かりやすいので、使う場所によっては注意が必要です。
STEP16 他にもこんなルアーがあるぞ!
ミノープラグやバイブレーションでなかなか釣れないときの次なる選択肢として、さらに4種類のルアーを紹介します。
リップレスミノー
リップレスミノー
その名の通りリップがないので、ミノープラグよりも飛距離が出ます。ルアーとしての動き(泳ぎ)も、ミノープラグよりもおとなしくなります。ミノープラグやバイブレーションでなかなか釣れないときに使ってみると良いルアーです。
シンキングペンシル
シンキングペンシル
このルアーもミノープラグに比べると飛距離が出やすい特徴を持っています。また、基本沈むので、リップレスミノーよりも深場を狙うのにも効果的です。ルアーの動きはリップレスミノーよりも少なく(弱く)なります。
トップウォータープラグ
トップウォータープラグは、水面や水面直下を引くことができるルアーです。シーバスが水面に近いところでエサを活発に捕食しているときに有効となります。季節を問わず1本持っておくと便利なルアーだといえます。
ワーム
他のルアーがハードルアーと呼ばれるのに対して、ワームはソフトルアーと呼ばれ、柔らかい素材でできています。ハードルアーで釣れないときに試してみると良いルアーです。また、エサが魚ではなく、ゴカイのときにもよく使います。
第7回目 シーバスフィッシングで使うルアーの色について!
シーバスフィッシングに使うルアーの色は数多くあります。まずは基本となるカラーを揃えて使ってみて、徐々にバリエーションを増やしていきましょう。
STEP17 ルアーのベースとなる色の種類
3種類のルアー(ホロ系、クリア系、パール系)
ワームを除いて、ミノープラグなどのハードルアーの色は、大きく3種類に分けることができます。まず、キラキラとしたホログラムシートをベースにした「ホロ系」。次に白を基調としたボディーの「パール系」。最後に透明なボディーをベースにした「クリア系」です。まずはこの3種類の中から1本づつルアーを選ぶと良いでしょう。
STEP18 使うルアーの色は状況に応じて使い分けます
ルアーの色は、潮(海水)の状況や、時間帯に応じてある程度使い分けます。夜や潮が濁っているときはパール系がおすすめです。日中や夜に明かりがある場所、そして潮が澄んでいるときはホロ系を使います。クリア系はホロ系を使うような状況で、ホロ系に反応がないときに有効な色となります。ただし、これは一般的な話なので、実際に使ってみてシーバスの反応が悪い場合は、色を変えていくカラーローテーションを試していきましょう。
STEP19 最初に買うべきルアーの色は?
イワシカラー、チャートバックパールカラー
初めてシーバスフィッシングに挑戦する人は、どんなルアーを買っていいか迷うと思います。そこでまず買っておきたい2本を紹介します。1本目はホロ系で、小魚をリアルに模したタイプをおすすめします。人気はイワシカラーです。次におすすめするのはパール系で、背中が黄色いチャートバックパールカラーです。あと余裕があれば、クリア系を追加しましょう。なお、ルアー選びは、釣り場近くの釣具店でおすすめを購入するのも良い方法です。
第8回目 シーバスが釣れる場所!
今回はシーバスが釣れる場所を紹介しましょう。シーバスはいろんな場所で釣ることができる魚で、釣り場のバリエーションを見ても、とても身近な魚であることが分かります。
STEP20 入門におすすめなのは「港の岸壁や堤防」と「河川の護岸」
シーバスフィッシングが楽しめる釣り場を、6カ所に分けて紹介します。今回は手軽なオカッパリによるシーバスフィッシング入門ですが、中上級者向けの場所も紹介します。
シーバスフィッシングが楽しめる釣り場は、「1.港の岸壁や堤防」、「2.河川の護岸」、「3.サーフ(砂浜)」、「4.磯」、「5.干潟」、「6.船」の6カ所に分けられます。このうち、これからシーバスフィッシングに挑戦する人におすすめなのが「1.港の岸壁や堤防」と「2.河川の護岸」の2カ所です。それでは、6カ所の特徴を紹介していきましょう。
港の岸壁や堤防
1.港の岸壁や堤防
入門者におすすめの釣り場で筆頭に挙げられるのが、港の岸壁や堤防です。足場も良く、ライフジャケットをしっかりと着用すれば、手軽に釣りが楽しめます。ただし、立入禁止場所では、絶対に釣りをしないようにしましょう。
河川の護岸
2.河川の護岸
港の岸壁や堤防と同じく入門者におすすめなのが河川の護岸です。河川といっても、シーバスが釣れるのは海に近い河口域です。都市部などでは足場の良いコンクリート護岸されている場所も多いため、手軽に釣りが楽しめます。

サーフ(砂浜)
3.サーフ(砂浜)
サーフも手軽な釣り場ですが、ウェーダーを履いて釣りをしたほうが何かと便利なため、装備面で少々敷居が高くなります。また、遠投が必要になる場所も多いので、ある程度シーバスフィッシングに慣れてから挑戦することをおすすめします。
磯
4.磯
磯の周りには、シーバスのエサとなる小魚やカニなども多く、大型が釣れる可能性の高い釣り場でもあります。ただし、磯は足場が悪く、苔などもあるため、滑り止めのあるスパイクシューズなどを履く必要もあります。中上級者向けの釣り場といえます。

干潟
5.干潟
河口近くにある干潟は、遠浅の地形となっています。おもに干潮時にウェーディングする(水の中に入って釣る)ので、地形が分かっていないと危険です。また尾に強靭なトゲを持つアカエイも多いため、初めは上級者といっしょに行ったほうが良いでしょう。
船
6.船
釣り場というと、少し語弊があるかもしれませんが、船も手軽なシーバスフィッシング釣り場です。船長が釣れるポイントに連れて行ってくれるため簡単に釣れることが多く、釣りの初心者にもおすすめです。とくにジギングの釣りはとても手軽です。
第9回目 さあシーバスを釣ってみよう!
いよいよシーバスを釣る方法を紹介します。シーバスを釣り上げるまでのステップは、「ルアーをキャストする」、「ルアーを操作して釣る」、そして「魚を取り込む」の3段階です。ルアーをキャストして釣るまでのプロセスは経験を積むことが重要です。たくさん釣りに通って、シーバスフィッシングを楽しみながら、上達していきましょう!
STEP21 ルアーをキャストする!
シーバスを釣るための第一歩は、ルアーをキャストする(投げる)ことから始まります。最初はうまく投げられないかもしれませんが練習あるのみです。がんばりましょう!

ルアーをキャストする際に注意する点は、まずロッドを振りかぶる前に、後方に人や障害物がないか安全確認をすることです。これはキャストする毎に行ってください。
ロッドを振るときは、素早く動作することよりも、ルアーの重みと遠心力を、うまくロッドにのせて、反発力で投げることを意識しましょう。キャストに慣れてくれば、自然に素早くバシュっと、格好良く投げられるようになります。
STEP22 ルアーを操作して釣る!・基本編
今回はミノープラグを使うことを前提に、ルアーの操作方法を紹介します。まずは基本中の基本である「ただ巻き」を覚えてください。
ルアーをキャストして着水したら、ルアーの操作に入ります。「ただ巻き」は、その名の通りただリールを巻くだけという操作ですが、ミノープラグはただ巻きするだけでも、シーバスにとって魅力的な動きをするようにできています。リールを巻くスピードは、およそ2秒に1回転くらいを目安にゆっくりと巻きましょう。ルアーがプルプルと動いている感覚が、ロッドを通して伝わってくるくらいです。
STEP23 ルアーを操作して釣る!・応用編
ただ巻きの他に2つの応用的なルアーの操作方法を紹介しましょう。ただ巻きに反応がないときなどに、この応用編を組み合わせるようにしましょう。

応用編の1つめは、ただ巻きの間にポーズ(止める)を組み合わせる「ストップ&ゴー」です。ルアーを止めることで、シーバスに食いつかせる間を与えます。あまり止める時間を長くすると、シーバスが見切ってしまうこともあるので、ほんの一瞬だけ止めるようにします。
2つめは、ロッドを小刻みに動かしてルアーに動きを加える「トゥイッチ」です。ルアーがイレギュラーな動きをするので、シーバスに食い気のスイッチが入るようになります。
まずはただ巻きを試し、シーバスの反応がなければ、2つの応用操作を試してみてください。1回の操作中に、3つを組み合わせるのも有効です。
STEP24 ルアーを操作して釣る!・ヒット編
操作しているルアーにシーバスが食いついたら、ロッドを操作してルアーのフックをシーバスの口にしっかりと掛けます。シーバスフィッシングのハイライトです!
ルアーにシーバスが食いつくと、ガツンやブルッとした感触が伝わるので、ロッドを大きくあおって、しっかりとルアーのフックをシーバスの口に掛けるようにします。うまくシーバスがフックに掛かれば、ロッドを通してシーバスの重みと暴れる感触が伝わってきます。
シーバスを巻き寄せるときは、ラインを緩めないようすることが重要です。とくに水面では暴れることがあるので注意しましょう。ラインを緩めると、ルアーが外れやすくなります。
STEP25 ルアーを操作して釣る!・取り込み編
足元までシーバスを寄せたらいよいよ取り込み(ランディング)です。慣れないうちは、誰かにネットを持ってもらい、手伝ってもらうようにしましょう。
シーバスを足元まで寄せて水面にでたら、ネット(ライディングネット)ですくいます。シーバスの頭からネットへと誘導して入れるようにします。ネットでシーバスを追わないように注意しましょう。慣れてくると1人でもできますが、最初は難しいので仲間と行ってすくってもらうほうが確実です。
シーバスの口からルアーのフックを外すときは、必ずプライヤーを使ってください。シーバスは暴れますし、エラが刃物のように鋭くてとても危険です。
*監修 西野弘章【Hiroaki Nishino】
*編集協力 加藤康一(フリーホイール)/小久保領子/大山俊治/西出治樹
*魚体イラスト 小倉隆典
*仕掛け図版 西野編集工房
*参考文献 『週刊 日本の魚釣り』(アシェットコレクションズ・ジャパン)/『日本産魚類検索 全種の同定 中坊徹次編』(東海大学出版会)/『日本の海水魚』(山と渓谷社)/『海釣り仕掛け大全』(つり人社)/『釣魚料理の極意』(つり人社)