エギング初心者ガイド・後編

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釣りシーズン ベストシーズン 釣れる
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イカの釣り場に行ってみよう!
【イカはどんな場所で釣れるの?】
比較的どこにでもある堤防や磯場、海草が密集するところなど、思いの外近くにイカは潜んでいます。特に障害物など変化のあるエリアを見つけることが最初の目標です。
【海草のある岩礁帯】
海草が生い茂る岩礁帯はアオリイカの絶好のポイント。くわえて地形に変化があり、流れのある場所は絶対に外せません。エギがひっかかりやすいので、注意しましょう。
【磯場】
変化の多い磯場もポイントです。しかも堤防にくらべ行きづらいので、釣り人も少ないですが、足元には注意しましょう。
【海岸】
砂浜や砂利・小石が多い海岸なども岸辺近くから急に深くなっているような場所はイカ釣りのポイント。逆に、海水浴場など浅い場所は適しません。
【海草帯】
海草帯にいることが多いので、必須ポイントです。ただしひっかかりやすいので、注意が必要です。
防波堤周りはイカの宝庫!

港や防波堤は、絶好のイカポイントです。その他、岩礁帯、海草帯などを見つけたら、そこにキャストしてみましょう。
【常夜灯】
港の中にある常に灯りが点いている灯の周りは、夕暮れや夜の暗い時間帯でも海面も明るいため小魚が寄り、それを捕食するイカも集まりやすく狙い目です。
【堤防内(港内)】
イカ釣りが最も手軽に楽しめる代表的な場所です。足場も良く、家族での釣りにもおすすめ。水が綺麗な場所では、イカの姿を見ることも出来ます。
イカの釣れる時間帯

イカは昼夜通してエサを捕食し、昼間も十分に狙う事ができます。特に家族での釣りには昼間がおすすめです。また、イカの種類によって活性が高まる時間帯に違いがあるので、それに合わせて釣行すると釣れる確率も高まります。

水深によって釣れるイカの種類が変わります!
イカは種類によって活動する水深が異なります。釣りたいイカのいる場所を知ることで釣果が上がります。どのイカを狙うのか明確にしましょう!
エギングでイカを釣る方法
エギを投げてイカを取り込むまで
では、いよいよエギングにトライ! 基本は的確な場所へエギを投げることと、ロッドを振り上げることによるイカへの誘いです。この繰り返しで、イカを釣り上げましょう!

1. 投げる
①[構え]
リールのベールが返っていることを確認し、人差し指でラインを押さえます。エギをロッドの先30cm~1mほど出した状態で、ロッドを10時の位置に構えます。
②[後ろに振りかぶる]
まず後ろに人がいないかなど安全面を確認し、ロッドを後ろに振りかぶります。
③[ロッドを前方に振る]
後ろにロッドを振ったあと、反発力を殺さずに前方へ振ります。ロッドが頭の横を通るタイミングで指をラインから離します。

2. 投げたらエギを着底させましょう
[エギは、海底まで沈めるのが基本です!]
上手にエギを投げることができたら、エギが沈み、海底に着底するまで待ちましょう。1mあたり3~5秒程度かかります。着底するとまっすぐだったラインがふわりと緩んで糸のたるみがでます。

3. 誘う
①[糸のたるみを取る]
少しだけリールを巻いて余分な糸のたるみをとります。糸のたるみが残っているとエギに力が伝わらず、キレイに動きません。

②[ロッドを立てる]
ロッドを8時~11時の方向(真上近く)まで勢い良く振り上げ、きっちり止めます。これが基本的な誘い方ですが、2回、3回と変化をつけて誘ってみてもよいでしょう。

③[再びエギを沈める]
再びロッドを降ろします。この時糸フケを取りながら行なうのがコツ。エギが再び着底したのを確認したら、またロッドを振り上げイカを誘います。

4. アタリから取り込み
[イカがエギに抱きつくとズンと重く感じます]
イカは多くの場合エギが沈む途中に抱きつくか、着底したエギに抱きつくかです。着底を意識することがエギングの基本。アタリ(イカがエギを抱く)が来ると、とたんにロッドに重さを感じます。
[イカがかかったら慎重に寄せます]
イカが完全にエギにかかったことが分かっても焦って急にロッドを立てたりリールを巻いてはいけません。糸のたるみを取り、ロッドを立てながらゆっくりとリールを巻いていきます。急ぐとイカの身が切れてしまうので注意です。釣り上げた際に吐くスミにも十分注意が必要です。
どれを選べばいいのかわからない…。
【色、大きさ。状況でエギを選ぶ】
始めてみたけど、まるで釣れない、アタリもない…。それはエギのセレクトに問題があるのでは? 色や大きさと釣りたいイカをあわせることで、ヒットする確率はグンとアップするはずです!
イカの種類によって大きさを選びます。
地域や時期によって釣れるイカの種類は異なります。ターゲットとなるイカの種類に合わせて大きさを選ぶことが基本です。
イカの種類別エギの推奨サイズ

アオリイカは、比較的大きなエギに抱きつくことが多いので、大きめのエギを。秋は2.5~3号。春の大物狙いの場合には、3~4号がベスト。一方ヒイカのように小さいイカを狙う場合には、小さめのエギを選びます。狙うイカにもよりますが、アオリイカの場合は3号を基準としましょう。
シチュエーションで色を選びましょう

時間帯や海水の状態で使い分けます。まずは基本的な色を試してみて、反応がない場合には、色を変えてみることがヒットへの近道。

【朝 / 夕】
薄暗い朝夕は派手目が基本
薄暗い朝夕はイカにとってもエギを見つけやすいピンク、オレンジといった派手目なカラーが基本となります。イカも活発にエサを取るため、目立つ色で狙いましょう。

【日中】
明るい時間帯は地味目なカラー
昼間など明るい時間帯はブルー、グリーンといった地味目なカラーや、本物のアジやイワシ、エビなど似せたリアルなカラーが効果的です。

【夜】
夜はより目立つカラーで
夜間は朝/夕同様にピンク、オレンジなど派手目なカラーが基本になりますが、その他、白や光で発光する夜光カラーなどもおすすめです。

海水の濁りや澄み具合でもセレクトを変えてみます。
【にごり】
海水に濁りがあって、かつイカの活性が高い時は、ピンク、オレンジといった派手めの色が効果的です。
【すみ】
海水が澄んでいる場合は、日中同様にグリーンなど地味なカラーや本物のエサに似せたリアルカラーが有効です。

エギはお腹の色も重要です。
エギは布の下に色のついた下地テープが貼り付けられています。下地の色は金系、銀系、赤系、虹系など。背中の派手な色より、むしろこの下地(腹側)の色が重要という意見もあります。
イカのさばき方
楽しく釣ったら、家族みんなでおいしく、食べよう!

①アオリイカの裏側に包丁の刃を上にして、内蔵やスミ袋を傷つけないように包丁を上に引っ張る感じで切る。

②切れ目からイカを開き、目の上をしっかり握りゆっくり剥がすようにゲソと内臓を身から外す。

③開いたイカの身には透明なプラスチックのような骨(軟甲-なんこう)があるので手で剥がす。

④皮を上にしてエンペラ(耳の部分)を手で剥がす様に外し、表面の皮は指先で皮と身の間に滑り込ませる様にすると剥がしやすい。

⑤皮目を下にして、開いた身を真ん中から縦に半分に切り分ける。

⑥アオリイカは身の甘さがイカの中でも強いので、刺し身の場合は細く切るのではなく、包丁を寝かせて斜めに削ぎ切りにする。
イカを使った料理

【イカ納豆】
子供たちにも喜ばれるご飯がすすむ簡単レシピ
材 料( 2 人分 )
・アオリイカ半身・納豆1パック・卵黄1個・青じそ1枚・醤油
1.イカの半身を幅5mm位の干そ切りにする。
2.イカと納豆、卵黄をいれてよく混ぜる。
3.仕上げに醤油少々をかけ、刻んだ青じそをのせれば完成?
ポイント 食べる前に混ぜるといっそう美味しいです!"

【ボイルゲソ】
お酒のおつまみにおすすめお手軽に楽しめる人気料理
材 料( 2 人分 )
・アオリイカのゲソ・おろしショウガ・醤油
1.外したゲソを軟骨の上辺りから内臓と切り分け、包丁で縦半分に開く。
2.水を張ったボウルの中で開いたゲソから目玉を外す。外でやると飛び散り大変です!
3.沸騰したお湯にゲソを入れ、全体が白っぽくなってきたら取りだし食べやすいように切り分け、おろしショウガをのせ醤油をかけて完成!! 七味唐辛子やマヨネーズも良く合います。
ポイント ゲソは茹ですぎない方が美味しくいただけます!

【刺し身】
釣りたてのイカの醍醐味を味わえるのはやはりコレ!
材 料( 2 人分 )
・アオリイカ半身
1.縦半分に切り分けたイカの表面に、縦に包丁の切れ目を3~5本くらい入れる。
2. イカの身を横にして、包丁を寝かせて斜めに削ぐように切る。
3.寿司ネタのイメージで切り分け、盛り付ければ完成?
ポイント 表面の皮は取りやすいですが、薄皮は難しいので表面に包丁の切れ目を入れることで食感と醤油も絡みやすく美味しく食べられます!
エギの種類
エギは種類も色もたくさん!それは、それぞれ得意なコトがあるからなんです。
こんな時にはこのエギを使ってみよう!
【エギ王 LIVE】
https://www.yamaria.co.jp/yamashita/product/detail/550
はじめて使うなら万能に使えるこのタイプ。
釣りをする季節や時間帯、使い方を問わず万能に対応するエギです。
エギの基本型と言えるモデル。季節や時間帯、釣り場を問わず万能に使えるため、入門者にも扱いやすいエギです。ロッドを上下左右に動かしてエギを操る際も少ない力でエギが良く動き、イカを誘います。
【エギ王SEARCH】
https://www.yamaria.co.jp/yamashita/product/detail/684
釣りやすい好奇心旺盛なイカを真っ先に釣りたい。
エギ本体の中に入ったボール球が動いて音でもイカを誘います。
釣り場で最初に投げるエギは、音でイカを寄せるこのタイプ。
釣り場にイカがいるかいないか?を確認するには、音でアピールすることが効果的。好奇心旺盛なイカがいれば、エギから出る音を聞いて寄ってきます。群れで集まってくれば、数釣りのチャンス到来!
【エギ王K】
https://www.yamaria.co.jp/yamashita/product/detail/522
女性やお子さん等、竿を動かすことが苦手な場合にも。
エギが安定した姿勢で沈むことから、釣れにくい、釣れていない時に効果的です。
イカが見えても、なかなか釣れない。そんな時にお薦め!
好奇心や食欲が旺盛なイカですが、時に警戒したり臆病になったりすることも。エギを追いかけてくる姿が見えるのに、エギを捕まえてくれない。そんな時は、イカを驚かせずに、ブレずにじっとした姿勢で沈むこのエギが有効です。
【NAORY レンジ ベーシック】
https://www.yamaria.co.jp/yamashita/product/detail/713
アオリイカ以外の身近なイカを狙って手軽に釣りたい時に。
ヤリイカ、ケンサキイカ、ヒイカ、スルイカなどに適した小型エギです。
アオリイカ以外のイカを釣るための小型専用エギ。
ヤリイカ、ケンサキイカ、スルメイカ、ヒイカなどを釣る際に使用する小型の専用エギです。アオリイカと比較すると群れで行動し移動も早いイカが多いため、エギが沈む速度も速目に設定。広い範囲を手早く探ることが可能。エギのサイズも小さいため、小さめのエサを好むツツイカ類を狙うのに最適なモデル。
*監修 西野弘章【Hiroaki Nishino】
*編集協力 加藤康一(フリーホイール)/小久保領子/大山俊治/西出治樹
*魚体イラスト 小倉隆典
*仕掛け図版 西野編集工房
*参考文献 『週刊 日本の魚釣り』(アシェットコレクションズ・ジャパン)/『日本産魚類検索 全種の同定 中坊徹次編』(東海大学出版会)/『日本の海水魚』(山と渓谷社)/『海釣り仕掛け大全』(つり人社)/『釣魚料理の極意』(つり人社)